馬場崎研二、チベットタンカ展、2009年11月3日〜11月10日、京都、東福寺、退耕庵

マンダラ図

カーラチャクラ曼荼羅

以前、我が国では、チベットの仏画のことを総称してマンダラと呼ぶ時期があったが、厳密にいうと曼荼羅とは、幾何学形の図案を多用して描かれたタンカを指す。
見るものには、その中心に位置する尊像の住んでいる宮殿の設計図のようにもみえる。この形態は、古代インドからの伝承に基づいたもので、チベットではそれを更に理論化して発展させた。その結果としてチベットには、実に多種多様な曼荼羅が存在することとなった。
それらの意味するところは、曼荼羅の中心に位置する尊像の内面世界であり、即ち、仏の悟りの境地である。その補足的説明の為に、中心から放射状に従属的な尊像が配置されているのだが、すべては方便上の配慮である。マンダラとは、聖なるものとしてその中心に位置している尊像の世界を、視覚的に表現したものなのである。通常、マンダラは、高度な修行の為に用いられるもので、一般に目にすることは稀である。